小学生のプログラミング学習における問題点

パソコンや携帯電話の普及に伴ってインターネットが身近な物となりつつある時代において、注目され始めているのがプログラミング学習です。プログラミング学習というとIT関係の専門的な技術の習得をイメージする人も少なくありません。
しかし、文部科学省が小学生の必須科目として導入を検討しているのは、物事を論理的に考えるプログラミング的な思考を身に付ける授業のことを指します。海外では当たり前となりつつあるこの授業が、日本で遅れている大きな理由の1つが人員不足です。小学校の教員の中にはプログラミングに精通していない人も多く、十分な数の指導者を揃えるまでにかなりの時間が掛かってしまうと言われています。

地域格差も大きな問題の1つです。一口に小学校と言っても、地域によって生徒や教師の人数は異なります。都市部のように生徒数の確保やインターネット環境が整っているケースもあれば、過疎地のように生徒数が極端に少ない所もあるのが実情です。日本全国にいる全ての子供達が同じ条件で受けられるようにするための環境配備、導入や運用に掛かるコストの問題を解決することが求められます。
保護者への理解もクリアーすべき課題です。前述したようにプログラミング学習はITの知識を身に付けると誤った認識を持っている人もたくさんいます。こうした誤解によって保護者が学校側と衝突をするという事例も珍しくありません。子供だけでなく、保護者にもしっかりと説明をして理解してもらうことが必要だと言われています。